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ヒビノコエ

日々徒然与太話やちょっぴしミリタリネタなど好き勝手に呟く場所。腐発言、オタ発言注意ですよ。
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別つ言葉 

連続投稿ですが、SIREN2小説第三弾も上げておきますね。
闇沖田さん×神風永井君です。腐向けです。あと、ちょっとグロい表現がありますご注意!
多分R-15Gくらいだとは思いますが、苦手な方は回れ右して下さい。

↓以下若干ネタバ~レなPixivキャプション転載↓
闇霊が「殻」に取り付き、記憶を参照するというのはどういうものなのかな?と思いまして。
もしかしたら、記憶を辿るうちに自分と「殻」の境界が曖昧になっちゃったりしないかな、と。
加奈江の過去を辿るうちに自我が徐々に崩壊していった章子ちゃんのように、闇霊ももしかしたら徐々に「殻」本人に摩り替わっていったとしたら、沖田さんの色々不思議な行動も納得がいくかもしれないと思ったのでした。

まぁ、沖田さんに関しては闇人としていろいろ逸脱してますものね。他の零式闇人が徐々に鉄塔目指し始めてるというのにいつまでも夜見島小中学校にいますし(条件2では閉じ込められてるので動けないのは当たり前ですけど)屍人の頃から若干逸脱してるなぁとは思ってましたが・・・何か意図があるとしたら面白いですね、二次創作的に

いつも拍手等ありがとうございます。
毎度おなじみ続きから本文となっておりますので読んでいただける方はどうぞお進み下さいませ。



























ぼんやりとした頭に流れ込んでくるのは、今際の時の景色。
まだ幼さの残る部下の情けない顔が映し出され、余りにも悲しげなその顔に手を伸ばそうとしても届くはずもなく。
徐々に白んでいく意識と霞んでいく瞳。
最期に見えた部下の顔は果たしてどんなものだったのか。


「・・・・・・永井・・・」

目の前に対峙する青年へ淀んだ瞳を向けてみれば、口を真一文字に縛った彼が小銃をこちらへ向ける。
いつもは額にかかっていた前髪はぴちりと上げられ、顔には迷彩柄のフェイスペイント。
気迫に満ちた瞳はかつて演習で見た彼の真剣な顔を彷彿とさせた。
最期の時に見えたあの顔とは大違いの、男の顔。

ただし、その敵意は自分に向けられている。ともすれば、こちらも応戦しなければあっという間に蜂の巣というものだろう。
他の殻を仕留める時と違い、何故か気乗りしない気持ちを抱えたまま、闇人沖田は彼―――永井へと小銃を構えた。

「もう、沖田さんの体を好きにはさせない・・・!」

小銃を握り締めたまま、憎憎しげに永井が口を開く。
どうしてそんなに憎むのだろうか。沖田は小首を傾げてほんの少し微笑んでみせた。

自分は沖田なのであって、対峙している彼の上官なはず。そして、その彼は自分を慕ってくれていたはず。
自分の体を自分の思うように動かしているだけだというのに、彼はどうしてそこまで怒りを露にするのだろうか。

ああ、置いていってしまったことを怒っているのか?だとしたら謝らなければ。
沖田は小銃を構えたままそっと永井に手を伸ばした。

「・・・・・・っ来るな!」

耳を劈く銃声と、湿った音。
弾けとんだ指先からどろりと黒い液体が溢れ出し、筋となって地へと落ちていく。
痛みはさほどない。それよりも、もう指先で永井を撫でることができないなぁ。そんな感情が先にせり上がってきた。
ぼんやりと手を見つめた後、再び永井へ顔を向けると、彼は目に大粒の涙を溜めて唇を噛み締めている。

・・・どうしてお前が、泣く?

そう、語りかけるより早く口内に液体が溢れこんだ。
発しかけた声がごぶりとそれに飲み込まれ、唇を伝って口外へと溢れ出していく。
胸や腹の辺りが、光に曝された時のように熱を感じ、何かがじわじわと漏れ出しているのがわかる。
膝が震え、地についた時、漸く永井に撃たれたのだと、沖田は得心した。

「・・・なが・・・・い・・・?」

「お前が・・・っ沖田さんの声で・・・顔で・・・・・・俺を呼ぶな・・・!」

どうしてそんな冷たいことを言う?沖田は俺なのに。

腹に手をやり、苦しげに微笑んでみせても、永井は目に涙を溜めたまま銃口をこちらに向け続ける。
指は飛んでしまった。もう、小銃はもてない。さあ、どうするか。
沖田はぼんやりとそんなことを考えながら、再びゆらりと立ち上がる。

立ち上がったところで、間髪をいれず響く銃声。
足から黒い液体が弾け飛び、情けないながら顔から地面へと崩れ落ちる。

「・・・・・・っ!」

口から溢れる液体のせいで、ろくに声すら出ない。
息を呑み、顔を上げようとすると小銃を放り出した永井がそのまま沖田を組み敷いた。
まるで動けないよう関節を固められ、痛いはずなどないのに思わず呻き声が漏れる。

「・・・っ・・・沖田さん・・・・・・」

目の前に迫る永井の顔が歪んでいた。
いつもは悪戯っぽい幼い顔が歪み、目から大粒の涙が溢れて沖田の頬にぱたりぱたりと落ちていく。

さっきまで自分を沖田と認めていなかった永井が、名を呼んでいる。
泣きながら、呼んでいる。

手を伸ばして涙を拭ってやりたくなる衝動に駆られたが、指先は吹き飛び腕は固められてしまっている。
伸ばしたくても伸ばせぬ腕。動きたくとも動けぬ体。
その光景が、今際の時との記憶と混ざり、せり上がる感情と共にぱつんと弾けた。

永井
   泣くな永井

     お前に涙は似合わない
                 笑え
 笑えよ永井

お前には笑っていて欲しい

           なあ永井・・・・・・
  お前に怪我がなくてよかった
            咄嗟にお前を庇えてよかった

     悔いはない
 お前を守って死ねたから
           なのに、こんなことになってごめんな

  永井もう終わりにしよう
もう終わりにさせてくれ
                   お前をこっちに連れていきたい

      お前をこっちに引き込みたくない
    もう眠らせてくれ
            お前の手にかかるなら別にいい

                俺を殺せ永井

俺を壊せ永井
      お願いだから
                 お前を傷つけちまうその前に
  俺を傷つけてくれ跡形もなく
            ああでも最後に

                    最期に伝えたい


永井・・・・・・愛してる


沖田を見下ろす永井が嗚咽を漏らした。
止め処なく溢れる涙が頬を濡らし、滑り落ちては沖田の顔をも濡らしていく。
子供のように泣きじゃくり、微笑む沖田を掻き抱き、涙をこぼす。

沖田の全ての言葉は、殻の記憶として発せられていた。
その全ての言葉を受け止め、理解し、永井は泣いた。

「沖田さん・・・!沖田さん・・・・・・!っふ・・・ぅぅ・・・っおき・・・っ!」

伝えたい言葉でもあるのだろうか。しゃくり上げ涙を零しながら永井が沖田に語りかける。
無理すんな。
そう、伝えて抱き締めてやりたいのにそれすら叶わない。
沖田はただ永井を見上げ、小さく微笑むのみ。
そんな沖田の唇に、思いがけず永井の唇が落ちてくる。
涙で濡れた唇が、ぴとりと合わさり沖田のそれを軽く啄ばむ。
冷たく白い自分の唇とは違う紅く命の温度に満ちたそれは、自分を慈しむかのように何度も何度も合わさり離れ、重なる。

「沖田さん・・・っ俺も・・・・・・俺、も・・・愛して・・・います・・・愛して・・・・・・いました・・・」

離れた唇から紡がれる愛の言の葉。
悲しげに寄せられた眉と瞳をぼんやりと眺めていた沖田の口に、青い爆薬が捻じ込まれる。

「・・・さようなら、沖田さん・・・・・・これで終わりです・・・・・・っ」

最後の涙を手の甲で拭い、きゅっと顔を引き締めた永井がそう呟いた。
もう、瞳は迷わない。もう、その目は泣いていない。

ああそうだなさよならだ。
最期にお前の気持ちが聞けてよかった。
永井、根性出せよ。負けるなよ。挫けるんじゃないぞ。
ああ、お前に出会えてよかった。
永井永井永井―――

赤い閃光と劈く爆音。
最期に見えた愛しい部下の顔は果たしてどんなものだったのか。

さよなら、さよなら、さよなら。
最期に貴方の想いがわかってよかった。
沖田さん、大好きです。愛しています。ずっとずっと
沖田さん沖田さん沖田さん―――

赤い閃光と劈く爆音。
最期に見えた愛しい上司の顔は果たしてどんなものだったのか。

全て消し飛んだ今となってはもうわからない
もう、わからない。
けれどもしかし、最後に紡いだ言の葉はぴたりとまるで一つの言の葉のように


―――ありがとう。さようなら

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遮那々(しゃなな)
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女性
職業:
プチ軍オタ主腐
趣味:
ゲーム、物書き、妄想、自衛隊イベント探索、お菓子作り
自己紹介:
零の親友トリオとSIREN2の自A隊をを心より愛するただの腐ったナマモノ。
特にヘタレ螢叔父さんが大好物の様子。
SIREN2では沖三永スコップ。
ホラー、サスペンス、オカルトが大好物の物書きナマモノですが、怖いのは苦手です。
もっと文章上手くなりたいと思いつつ、閃きで書いてるので一向に上手くならない様子。

ミリオタ女の下っ端端くれでもあるので、時々そういうネタも投下するかも?右でも左でもありませんよ!

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