紅い表紙の日記

零小説第二弾は紅い蝶より。
勢いだけで書いたギャグです（笑）ゆえに、オチきれてないかも･･･
一応微妙に腐なので、BL腐女性向け苦手な人は閲覧注意です。
年齢制限設けるほどでもないとは思いますが･･･（笑）
追記からどうぞー

紅い表紙の日記

今日、いつきお兄ちゃんとむつきお兄ちゃんのお部屋へ遊びにいったら、
むつきお兄ちゃんがいつきお兄ちゃんの上にのって、唇と唇をあわせていらした。
新しい儀式なのかなぁ？
ちとせはよくわからなくて、お二人をずーっと眺めてしまった。

いつきお兄ちゃんが、あわててむつきお兄ちゃんをよけるように、立ち上がって
ちとせに何かいっぱいお話しをしていたけど、ちとせはよくわからなかった。
なにを、そんなにあわてていらっしゃるのだろう？

むつきお兄ちゃんがとてもすごい笑顔を浮かべて、ちとせに教えてくださった。
ろのじっていう儀式なんだって。
ちとせは意味がわからなかったから、むつきお兄ちゃんに説明してもらおうと思ったけど、
むつきお兄ちゃんはまだ続きがあるからって、ちとせにお部屋に帰るようおっしゃられた。
ちとせ、ろのじの儀式見たかったのに。
二人を悲しませたくなかったから、ちとせはちゃんとうなずいてお部屋に帰った。

（1/4）

今日は、黒澤のお屋敷におうかがいに行くらしい。
いつきお兄ちゃんとむつきお兄ちゃんは、当主様と一緒にどこかへ行かれてしまわれて、
ちとせは仏間でちょこんと座って待ってた。
ここは、広くてお香のにおいがして、隠れるところがなくて、こわい。
ビクビクしていたら、紗重おねえちゃんと八重おねえちゃんがやってきて、ちとせと遊んでくれた。
紗重おねえちゃんはおはじきがお上手
八重おねえちゃんはお手玉がお上手
たくさんたくさん遊んでいただいたけど、それでもお兄ちゃんたちは戻ってこなかった。
だんだん、やることがなくなって、おねえちゃんたちも「遅いね」なんて言ってらした。
･･･このお二人は、ろのじの儀式をされるのだろうか。
疑問に思ったので、ちとせはお二人に聞いてみることにした。

･･･どこでそんな言葉を覚えたのかと、お叱りを受けてしまった。
いつきお兄ちゃんとむつきお兄ちゃんがしていたと言ったら、紗重おねえちゃんが青いお顔をされて、
倒れられてしまった。

八重おねえちゃんが、ありえない！ありえないわ！しっかり紗重！って、叫んでいた。
奥の方で古書の整理をしていた宮司様が飛んでこられたけど、お話をして差し上げたら、
お顔にかかっている布を真っ赤に染められてしまった。
･･･鼻血？
ろのじの儀式って、そんなに危ないものなのかな
×を治める儀式より恐ろしいものなのかな

（2/4）

 

今日は、お家にお客様が来られたので、ちとせは押入れに隠れていた。
いつもの上座敷の押入れに隠れようと思ったけど、そこを使われるそうなので、
いつもは入らないお部屋の押入れに隠れてみることにした。
押入れはどこも湿っぽくて、かびくさくて、でもそれが好き。
すみっこの方に、使われていない古書が積まれていて、ひまだったちとせはそれを読んでみることにした。
目が弱いから、本に顔をたくさん近づけてゆっくり読んでみた。
男の人と、男の人が裸で絡み合うお話が書いてある。
たしか、かんのうしょうせつというやつらしい。
そこに、口合わせのことを呂の字って言うと書いてあった
･･･激しいのは口吸いってかいてあった。
･･････いつきお兄ちゃんとむつきお兄ちゃんの儀式･･･これのこと･･･？
ちとせはいっしんふらんにそのかんのうしょうせつを読みあさった。
 

（3/4）

今日、夜にこっそりいつきお兄ちゃんとむつきお兄ちゃんのお部屋へ遊びにいってみた。
お部屋からは、かんのうしょうせつに書いてあったようなお声が聞こえた。
どうやら、いつきお兄ちゃんが下で、むつきお兄ちゃんが上のごようす。
･･････いつきお兄ちゃんとむつきお兄ちゃんの儀式が･･････
 

（4/4)

･･･
･･････
･････････
これより先は紙が劣化し読めなくなっている。

 

「ちょ、続きは！続きはどうなったのよ！」

暗がりで懐中電灯をぶんぶんと振り回して、澪は紅い表紙の日記に叫ぶ。

「こっからがいいとこなんじゃなーい！近親相姦の男色モノなんて、レア中のレアじゃない！どうなったのよおおおぉ！！ああもう、こんなネタがあるってわかってたらあの紅い着物の霊倒さなかったのに！やっちまったー！」

頭を抱え、暗く朽ちた立花家で絶叫する澪は、怨霊とはまた違った怖さを醸し出していたとかいなかったとか。
おかげで以降立花家では怨霊が現れなかったとかどうとか。




　紅い表紙の日記

　　　大事に大事に隠していたのに
　　それを読んだ子だぁれ